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聴く力をトレーニング

補聴器はメガネとは違う

補聴器はメガネと違ってつけた瞬間から効果を発揮するものではありません。

その方の聴力に合わせたフィッティングが必要だからということと、聴力が低下していることで脳の言葉を聞き取る部分が衰えてしまっているからです。

当院を受診される方にもメガネ店等で購入したものの補聴器は使えなかった、補聴器は合わない、とおっしゃる患者さんがたくさんいらっしゃいます。

しかし、詳しくお話しを聞いてみると、フィッティングの重要性や、脳の衰えをご存知でない場合がよく見受けられます。

当院の患者さんにはお伝えをさせていただいているのですが、補聴器はリハビリの機械と考えていただくと良いでしょう。

補聴器を使ったリハビリとは?

医学的な話になりますが、脳はそれぞれの場所で司る体の機能が異なります。
音を感じるための聴覚野と呼ばれる部分は、脳の中でも側頭葉という部分にあるのですが、聴力が衰えてくると聴覚野が視覚野にとって代わられるようになります。
そのため聴力が低下した状態で過ごした期間が長くなればなるほど脳が聴覚情報を受け取れなくなっているのです。

イメージとしては筋肉とトレーニングの関係にも似ています。
普段使っている筋肉は鍛えられているので運動や肉体労働をしない限り日常生活で筋肉痛になることはありません。
しかし、例えば体調不良などで一定期間寝たきりで過ごした後だと日常生活をするだけで筋肉痛が起こります。

聴力の低下はこれと似たようなことが起きているということです。
そのため衰えてしまった聴力を再び使えるようにするためにも補聴器を使って脳に音の刺激を伝え続ける必要があります。

音の刺激を伝え続けることで低下した脳の機能が再び働きだすようになり、補聴器を通した音が聞き取れるようになるのです。

ですから補聴器をつけた当初は、音が聞こえるものの上手く言葉が聞き取れないのは当たり前なのです。
今まで聞こえていなかった周囲の雑音が大きく聞こえるのは当然なのです。
難聴がなかった頃は雑音が聞こえていても、脳が音を調整して雑音をシャットアウトし、聞きたい音(言葉)を聞くようにしていたのです。
音刺激を入れ続けることによって脳の機能が回復すれば、周囲の雑音をコントロールして聞きたい言葉を聞き取る能力が戻ってきます。

目安は3〜6ヶ月です。ぜひ音刺激(補聴器装用)を入れ続けて下さい!人生が明るくなりますよ!